【エロゲ感想】                蒼の彼方のフォーリズムEXTRA2  感想

  こんにちは、コウヘイです。

  今回は「蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2」をプレイしてあまりにも感動してしまって、ついついブログを開設してしまい、操作に苦戦しながらも現在執筆中です。

 私もシナリオゲームに詳しいわけではありませんが、それでも「蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2」は神作!だと感じました。

 BGMとヴォーカル曲の挿入されるタイミングや相変わらずの熱いストーリー、控えめに言って最高です。

 なので、下記のような人にこの記事を読んでもらいたいです!

  • 「蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2」を買うか迷っている人
  • 「蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2」のプレイ後の感想を分かち合いたい人
  • 「蒼の彼方のフォーリズム」のみプレイした人

 それでは、作品を通して伝わった熱い気持ちを込めた感想をどうぞ!!

 是非、最後までお読みください!!!

蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2とは

 『 FILMIC NOVEL®フィルミック・ノベル 』( フィルミック:映画のような ) 第一弾は『蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2』。鳶沢みさきやライバルたちの激闘をふんだんに入れ込み、FILMIC NOVELらしいダイナミックな構図によって、より臨場感のあるフライングサーカスシーンを演出しました。さらに、みさきの一人称視点も随所に取り入れて心情を濃密に描写しています。

 蒼の彼方のフォーリズム正統続編                 公式サイトより引用

【ネタバレなし】蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2 感想

 グラフィック

「FILMIC NOVEL」と銘打ってることに心の底から納得できるクオリティでした。

 特にFCの試合のシーンではまるで動画を見ているようにすぐにグラフィックが変わって、他のノベルゲームにはない臨場感を感じました。臨場感のレベルは「月姫 -A piece of blue glass moon-」と同じレベルにあると個人的に感じました。

音楽

 蒼の彼方のフォーリズム本編のBGMに加えてこのEXTRA2で新規追加されたBGMも10曲以上あるので非常に耳に心地よいゲーム体験ができます。

 また、FCシーンの緊迫したシーンや疾走感のあるシーンでのBGMや一番の盛り上がりに挟み込まれるボーカル曲は最高でした。

 BGMやボーカル曲を鑑賞モードで聴くことはできませんが、ついつい別売りのCDに手が伸びてしまうほど素晴らしい楽曲だと感じました。

ストーリー

 「蒼の彼方のフォーリズム」から引き続き火傷しそうなほど熱い青春部活ものです。

 「蒼の彼方のフォーリズム」のみさきルートで掴んだハッピーエンド。そしてハッピーエンドを掴んだからこその苦しみに今作ではみさきは苦しめられます。

 そこから諸々あって今回もハッピーエンドになるんですが、諸々はネタバレになってしまうので下記のネタバレありの感想で述べます。

 結論として今回もストーリーは最高でした。みさきは相変わらず面倒くさい女の子で、昌也も過去の挫折の経験から素直に励ますことができない。そんな二人の非常に面倒くさい、だからこそ愚直にお互いの心に踏み込み合う様はストーリーを読んでいて、とてもうらやましかったです。

【ネタバレあり】蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2 感想

ストーリー前半 1~3章

 ストーリーの前半はみさきが秋の大会で優勝したからこそ、他のスカイウォーカーから向けられる期待や嫉妬、そしてみさき自身を倒すために練られた戦略や戦術に怯えることになります。

 その様はまるで「蒼の彼方のフォーリズム」みさきルートでやさぐれていたあの時のようです。そして、「もっとわがままになっていい」と昌也からアドバイスを受けますが、この時点では役立てることができませんでした。

 誰かから期待を向けられたみさきはその期待を積極的に自分のわがままで断ることができません。みさき自身が一番自分がひどかった時期の気持ちから、他人がみさきに期待してしまう気持ちが理解できてしまうからです。

 こんな状況でみさきは自分がFCをやっている気持ちすら見失いかけます。最初は何となくで始めて、その次は明日香への悔しさや自分の精一杯の努力に確かな意味を見つけたくて。なら、今みさきがFCをやっている理由は。みさきが持つFCへの情熱に対して秋の大会優勝者にかけられる他のスカイウォーカーの期待が重くのしかかります。

ストーリー中盤 4章

 4章は転換の章です。ここでみさきは自分自身のFCをやっていく理由ではなく、自分に期待をかけてくれるスカイウォーカーへの意識改革を行います。どこまで行ってもみさきは真剣にFCに向き合うことはあっても、真藤さんや昌也のような人生を賭けるほどFCが好きではありません。

 ただ、みさきの中でFCが特別なのはみさきが「FCに真剣に向き合っている」という一点です。それはみさきにとって非常に重要なことでした。それはみさきが大抵のことは平均以上にこなせてしまう天才だからです。天才だから、あまり努力しなくても勉強はできる、運動もできる。だから、何事にも真剣にならない。真剣になるほど努力しなくても結果が出てしまうから。

 そんなみさきにとってFCは真剣に向き合わなければ結果が出なかった初めての事で、真剣に努力すれば出来過ぎなくらい結果が出てしまった事です。秋の大会優勝という結果が。しかし、みさきのFCへの熱意は他のスカイウォーカーが向ける「みさきを殺すためのナイフ」に怯える程度には弱い。

 ここで昌也が対角線ショートカットという「みさきを殺すためのナイフ」への対策を提案すると共に昌也のFC復帰と「昌也の憧れのみさきとしてFCで飛び続けてほしい」という想いを伝えます。これに対して、みさきはこの発言が自分にFCを続けさせたいだけの発言と受け取ります。これまでのみさきの心情を考えれば即座にキレ気味に却下しそうなものでしたが、反射的にみさきは「それなら飛び続けるから、強くなって私と試合して」と期待を込めて返答しました。そして、みさきの返答にみさき自身が驚きます。自分の返答の中に「みさきを殺すためのナイフ」を用意したスカイウォーカー達と同種の期待を見つけたからです。みさき自身がその期待に押しつぶされそうなのに、同じ期待を昌也に向けてしまった。

 そのうえでこの期待はどうしようもなく、相手のことを想っているから生じるものだと納得します。相手のことを想って生まれるこの感情は「愛」であると。スカイウォーカーは相手のことを想って「相手を殺すナイフ」を用意する。それなら、みさきも自分なりの方法でその「愛」を受け止め、みさき自身も愛してあげるのだと意識を新たにします。

ストーリー後半 5~最終章

 ここからは「みさきを殺すためのナイフ」を用意している相手に対してみさきも精一杯愛してあげるというスタンスで対みなもちゃんの特訓を始めます。ここからは前部長である青柳紫苑が真藤さんに挑む準備もギャグ要素を踏まえつつ佳境を迎え、前部長の真藤さんへの印象やFCへの意地も明らかになります。相変わらず、前部長の熱い想いはカッコよくてシビレます!!

 特訓パートは少なめにストーリーは青柳紫苑VS真藤さんの試合へと進みます。この試合はとにかく熱いです。ここの熱量は美少女ゲームなのに画面に女子がほぼほぼ映らないことも含めて少年漫画そのものです。完全にジャンルを間違えています。ただ、男ではなく「漢」という具合で非常に見ごたえのある試合でした。

 次はみさきVSみなもの試合でした。この試合は「みさきが自分を貫けるか」が問われた試合だったと感じました。この試合ではみなもちゃんがトリッキースタイルという敵に狙いを絞らせないことで敵に自分の得意な形にもっていかせない戦術で戦っていました。なので、ストーリー前半のみさきならきっと負けていたでしょう。トリッキースタイルの突破口である貫くべき確固たる自分を見つけられていなかったみさきでは。しかし、ストーリー中盤を経て確固たる自分をみさきは見つけていたので、みさきが勝利します。一番みさきの成長が感じられた試合でした。

最後にみさきVS真藤さんの試合は圧巻でした。きちんと今までの物語で学んできたことが試合の中で結実しています。この試合のおおざっぱな流れは「対角線ショートカット」戦略で自分の優位を築き、「スモー」に代表されるドッグファイト戦術で勝利をもぎ取ったというものです。これは戦略で自分のやりたいことができる状況を整えて、戦術で自分のやりたいことを目いっぱいしたということです。つまり、みさきが勝つべくして勝ったといえる試合でした。ただ、同時にそれだけでは勝ちきれなかった試合でした。真藤さんがどんな不利な状況でもその実力だけでひっくり返せるスカイウォーカーだったからです。だから、みさきは自分のやりたいことを精一杯したうえで負けかけました。みさきが勝ち切れたのは自分の精一杯を発揮したうえで、もう一歩危険でも踏み込んだからです。

 みさきがこの試合で行ったのは、「自分のやりたいことができる状況を整えて、自分のできることを精一杯やって、それでもともう一歩踏み込む。」そんな言葉にすれば簡単で、実行するのはあまりにも難しいことでした。月並みですが、本当にカッコいい在り方です。そんな姿が垣間見える試合だったからこそ圧巻でした。

 まとめ

何回でも書いてしまいますが、最高の物語でした。この「蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2」という物語でずっとみさきは「自分のやりたいこと」「やりぬく覚悟」「好きだという自信」この3つを探していました。正確にはこの3つに近いモヤモヤしたものです。きっと言葉にしてしまえば簡単で、真正面から他人に指摘されたら心底ムカつくそんなもの。

 みさきはそんなものを持っていませんでした。私も持っていません。自分のやりたいことをやりぬいて、それでも好きだといえる人なんてこの世にどれほどいるでしょう。きっといるのでしょうがその数は非常に少ないでしょう。

 このみさきの物語は私たちが誰でも持っているマイナスな気持ちに非常に寄り添ってくれます。そして、「本気でやってみろよ」と叱咤してくれます。さらにみさきが、昌也が、本当に本気でFCに向き合って彼らが手に入れた彼らなりの「こたえ」をくれます。

 みさきの「こたえ」は愛でした。昌也の答えは「自由である一瞬」でした。それじゃあ、あなたの「こたえ」は何ですか?

 この「蒼の彼方のフォーリズム EXTRA2」をプレイしていてずっとそう問いただされているようでした。私の「こたえ」はまだありません。なので、私のやりたいことに今までよりも本気で向き合ってみようと思います。とりあえず、私の場合はブログから。

 ほんの少しそれでも確かな一歩のための後押しになる良いシナリオゲームだったと思います。点数をつけるならファンディスクであることを差し引いて、92点です。

 それでは、素敵な物語をありがとうございました。また、次回作に期待しています。

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